第15回要旨[2006/1/20]
参加者
佐藤安信(東京大)、児玉克哉(三重大)、新垣修(志學館大)、二村久則(名古屋大)、中西久枝(名古屋大)、大平剛(北九州大)、北村友人(名古屋大)、遠藤貢(東京大)、山本哲史(名古屋大研究生)、杉本正次(CDIC)、早川真和(CDIC)
1. 出版物(DP及びBL)について
まず、出版物の現状について確認が行われた。ディスカッションペーパー(DP)及びブックレット(BL)の出版状況と予定について確認された。
- DPの最新刊は二村のNo.7であり[佐藤]、No.8までが準備中[新垣]である。BLの最新刊は大平のNo.4である[佐藤]。BLは予算との関係で、今年度分としてはNo.5(NGOシンポについて)に加えて、No.6まで出版ができる可能性がある[杉本]。No.6としては中西分(パレスチナの分離壁について)が2月中旬をめどに原稿準備可能ではある[中西]が、予算次第では来年度出版にまわすことになるかもしれない[杉本]ことが確認された。
2. 出版物(叢書)について
次いで、出版が計画されている叢書について、内容と出版予定の再考についての議論が行われた。
- 11月に佐藤・児玉・中西による三者会議を持つ予定があったが、まだうまく時間がとれていない[佐藤]こともあり、ずれ込んでいる出版計画についてアイデアが問われた。先行研究を見直す意識を強めて再考してみてはどうか[山本]という提案があり、3部構成3巻で当初提案されていたものを、さしあたり2部構成1巻にし、3月に編者間でのアウトライン交換、4月をめどに方針を固め、夏休み前までに少なくとも第一部の初稿のめどをつけることが提案[佐藤]され、合意された。また、前回までに佐藤から提案されている「4つの視点」について、それは叢書全体を貫く縦糸として想定されているものであるか、それとも理論部(第一部)だけのものであるか[二村]という点が問われ、前者である[佐藤]ことが確認された。さらに、それら「4つの視点」のうち、「開発」については経済的なものを重視しているか否か[児玉]が問われ、経済分析もさることながら、むしろ人間開発や社会開発を重視した分析が期待される[佐藤]ことが確認された。また、研究会に講師として招聘した研究者の執筆も期待しているか否か[二村]が問われ、これも前者であることが確認された。とにかく、方針に変更もあり得ることを前提として、具体的な作業に入ること[児玉]が提案され、合意を得た。
3. 3月のシンポジウムについて
3月に、比較的大規模なシンポジウムが東京を拠点として実施される予定であり、その内容やタイムテーブルについて具体的に議論された。
- 3月10日に「テロと平和構築」というテーマでシンポジウムを企画している。東大HSP及びCGSと共催の形をとり、朝日新聞、三菱総研、外務省、法務省及びピースボートの後援を得て開催する方向である[佐藤]ことが報告された。基調講演に関しては、具体的に打診していた方の日程が困難であるため対案が問われ、また別の具体的な候補者に打診を試みる[児玉]ことが確認された。現在の計画では、セッションごとの議論を報告者とフロアーとの間で行う時間がない[中西]ことが指摘され、それを盛り込む再調整を行う[佐藤]ことが確認された。
4. 来年度予算について
研究の最終年度となる来年度の予算状況と、大まかな方針について確認が行われた。
- 来年度予算は約500万円と小額であるため、基本的には成果出版を中心に予定している[佐藤]ことが確認された。特定領域がとれれば、ジェノサイド予防に関して研究を進めることになる[佐藤]ため、現在の研究との射程が合わなくなることから参加を辞退することになる[二村]研究者もあるが、そういう場合であっても研究協力者としての参加が呼びかけられた。新たな内容としては、日本にとっての国外問題だけではなく、国内問題としてのテロや難民について研究する方向で考えていることが示唆[佐藤]された。
5. 今後の研究会の方針
次回以降の研究会の予定について、具体的な計画というよりも、開催してみたい研究会を考えるという形で議論された。
- 訳本出版に関わったという経緯から、米開発コンサルタントを招聘して公開研究会を開催してみたい[大平]という意見や、UNESCOの会議が三重で開催されることを受けて、何かシンポジウムを開催できるのではないか[児玉]という意見が出された。その他にもいくつか意見が出た。